金型大手、所得隠し2億円=外注装い交際費に-名古屋国税局

自動車部品用金型メーカー大手「和光技研工業」(愛知県刈谷市)が外注費を過大計上したとして、名古屋国税局から2015年1月期までの7年間で約2億円の所得隠しを指摘されたことが23日、関係者の話で分かった。下請け業者に支払った代金の一部を還流させ、取引先との交際費に充てていたもようだ。追徴税額は重加算税を含め約7000万円だった。
 関係者によると、同社は下請け業者に代金を水増しして支払い、別名義の口座に還流させていた。水増し額は7年間で約2億円に上り、口座を借りた人物には数百万円の謝礼が渡っていた。
 取材に対し、同社の杉浦昌宏社長(41)は「ある社員がやったことで、指摘されるまで知らなかった。迷惑を掛け申し訳ない」と話した。修正申告と納税は済ませたという。